サレ妻大離婚記 第14話
実録家を出た日

前回、夫は「最終的には家族のもとに戻る」と、不貞を認めたも同然のことを口にしました。
もはや疑いの余地はなく、確かめる段階は終わったと思っていました。それなのに朝になると、夫はまるであの言葉が幻だったかのように、再び「おかしいのはお前だ」と繰り返しました。そして、LINEを見せることを頑なに拒み続けました。
「これが証拠だよ」






今そんな話はしてないのよ。
LINE










突き飛ばされて

たまらず、夫のスマホに手を伸ばしました。次の瞬間、両腕をつかまれ後ろに強く突き飛ばされて、わたしは倒れました。


夫は、自分に非はないと強調しながら、ふたたび、わたしを狂ってると責め立てました。そして、わたしの母に電話をかけました。

「一緒にあやして」
別室で寝ていた子どもが、泣き出しました。






パスタ
第6話で書きましたが、家でわたしがパスタを茹でて一緒に食べたのに、夫はそのすぐあと新山さんとサイゼリヤでパスタを食べていた、ということがありました。





両親の前で
しばらくして、両親が来てくれました。少し落ち着きかけていたわたしは、血の気の引いた様子で飛んできてくれた両親の顔を見て、また泣き崩れました。
両親は、こんな状況でも、わたしたちの今後のことまで気にかけてくれていました。夫を責めることも怒鳴ることもなく、ただ冷静に対応してくれました。
毎日O市へ通っていたことについて、母が夫に、そんな仕事があるのかと聞きました。

それから父が夫に、“そういう”相手がいるのかと聞きました。

父から、これまでも、これからもないんだな?と念を押されると、

わたしの両親に、平気な顔で大嘘をついていました。
さよならも言わずに
わたしは、ひとまず子どもを連れて実家に帰ることにしました。

荷物をまとめる間、前夜のことを受けて、子どもに虐待がないかなどの確認をするために夫が警察へ呼ばれました。戻ってくると、子どもの相手をしながらわたしの両親に笑顔で話しかけました。

この状況でそんな振る舞いができる夫を見て、改めて恐ろしく感じました。
家を出るとき、夫は一応見送りにきました。しかし、夫の顔を見ると、冷めた目で睨みつけるようにわたしを見ていました。そして両親に向かって言いました。

わたしに言葉をかけることもなく、子どもの顔を見ることもなく、両親への詫びも礼もなく。——そうして、わたしは子どもと家を出ました。
不貞の発覚からここまで。長い一幕が静かに終わりました。
あなたは逃げるんじゃない(同じような状況の人へ)
後日、突き飛ばされたことを警察に相談しました。DVとして逮捕することもできると言われましたが、記録を残してもらうにとどめました。その際、当分は単独で夫と会わないように、わたしの位置情報も知られないように、と言われました。数日たって、腕や脚にあざが出てきました。写真も残しています。
もし今、あなたが同じような場所にいるなら、覚えておいてほしいことがあります。
- つかまれる、突き飛ばされる、物を投げられる。それは「夫婦喧嘩」ではなく、DVです。 あざは数日後に出ることもあります。日付とともに写真を残してください。
- 別居は、逃げではありません。 自分と子どもの心と体を守るための、正当な選択です。
- 離婚・別居・慰謝料・親権のことは、多くの弁護士事務所が無料相談を受け付けています。ひとりで抱え込まず、一度、専門家に話すだけでも、見え方が変わります。
この日からわたしの戦いが始まりました。次の章は証拠集め。否定しようのない“確証”を掴むために——長くて苦しい日々でした。少しずつ書いていきたいと思います。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。